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遺言の作成前に財産を見直しましょう

  • 文責:所長 弁護士 鳥光翼
  • 最終更新日:2021年9月15日

1 遺言書の内容

遺言書は、相続人間で相続財産をどのように分けるかについて、予め意思表示をしておくために作成します。

大きく分けて、2つのタイプがあります。

1つは、具体的に、どの相続財産を、誰が取得するかを記載するものです。

たとえば、不動産は相続人Aが取得し、預貯金は相続人Bが取得する、という形です。

もう1つは、相続財産について、分割の割合を指定するものです。

いずれにしても、遺言の対象とする財産を把握していないと、書くことができません。

そこで、遺言書を作成するためには、まず遺言者の財産の整理が必要となります。

以下、代表的な財産について、整理方法を説明します。

2 預貯金

まず、預貯金は、どの金融機関に口座を有しているかを調査する必要があります。

家の中にある預金通帳や、定期的に届く郵便物等を確認します。

預金口座は、意外と増えがちなものです。

ほとんど使っていない口座があることが判明した際は、預貯金を移した後に解約したりするなどして、単純化することも大切です。

3 不動産

お持ちの不動産を把握している場合には、売買契約書や権利証を確認します。

そして、これをもとに、登記事項証明書を取得しておくと、正確な情報をいつでも参照することができます。

お持ちの不動産について、よくわからなくなってしまった場合は、毎年届く固定資産税の通知書を確認します。

固定資産税通知書には、課税対象となる不動産の地番等の情報が記載されています。

4 その他

高価な家財道具(特に再販価値がある時計、貴金属等)や、株式等の金融資産の残高および口座のある金融機関も、できる限り整理しておくとよいです。

家財道具は相続が発生した後の評価は難しいため、予め換金してしまうという手もあります。

遺言作成前に準備すべきこと

  • 文責:所長 弁護士 鳥光翼
  • 最終更新日:2021年6月22日

1 遺言作成は準備が重要

遺言を書くことを思い立っても、すぐに書き始めることは得策ではありません。

特に自筆証書遺言の場合、表現が曖昧であったり、形式に不備があったり、筆跡や遺言者の遺言能力に疑いが生じるような要素があると、遺言者がお亡くなりなった後、遺言が無効になったり、相続人によって遺言の効力を争われたりすることがあり、遺言を書いた意味が全くなくなってしまいます。

そこで以下、遺言についての争いが発生しないようにするための方法を説明します。

2 財産の調査を行いましょう

内容が曖昧な遺言書の多くは、財産についての記載が大雑把なものです。

典型的な例としては、「〇〇県の土地は長男に」というものが挙げられます。

このような記載であると、ほかの相続人が争うきっかけを作ってしまうことがあります。

また、相続登記の際にも問題が生じることがあり、改めて遺産分割協議書を作らなければならず、このタイミングで争いが生じることもあります。

そのため、まずは遺言者の方がお持ちの財産を正確に調査します。

預貯金等であれば、通帳をお手元に揃え、銀行名、支店名、口座番号を正確に遺言書に書きます。

不動産は、少なくとも地番や家屋番号を記載します。

できれば、不動産の登記を取得し、登記に記載された内容を正確に書きます。

株式や投資信託等は、証券会社のレポート等を見ながら、証券会社名、口座番号、銘柄を正確に記載します。

3 形式面をチェックしましょう

特に自筆証書遺言を作る場合、形式のことをしっかり意識する必要があります。

自筆証書遺言は、法律により、形式が厳格に定められているためです。

正しい形式で書かれていないと、原則として遺言は無効になってしまいます。

軽微な形式不備があっても無効にはならないと判断した裁判例もありますが、実際に軽微な形式不備があった場合、それが遺言を無効にするものであるか否かは、訴訟で争われた末に決まることです。

形式不備があったために訴訟問題に発展してしまうと、解決までに長期間を要してしまう可能性もありますので、そのようなことにならないようにするためにも、事前に正しい形式を弁護士等と確認し、適切な遺言を作成することが大切です。

自筆証書遺言の注意点

  • 文責:所長 弁護士 鳥光翼
  • 最終更新日:2021年5月26日

1 自筆証書遺言

自筆証書遺言は、法律で定められた遺言の一類型です。

遺言者が、(財産目録を除き)すべて自筆で書く必要がありますが、紙とペンさえあれば作成できます。

手軽に作成できるため、将来公正証書遺言を作成することを見越して、下書きのような位置づけで作ってみるということも多いです。

もっとも、手軽に作れる半面、注意しなければならないこともあります。

これについて、以下、説明します。

2 形式不備に注意する

自筆証書遺言は、法律により、形式が厳格に定められています。

財産目録を除き、すべて自筆であることに加え、日付、署名、押印等が必要になります。

これらの形式不備があると、自筆証書遺言は原則として無効になってしまいます。

また、誤記(漢字を間違える、和暦と西暦を間違える等)があると、相続開始後に、相続人の間で遺言の効力についての争いが生じやすくなります。

争いが生じてしまうと、訴訟等になり、決着がつくまで遺産を動かすことが困難になってしまいます。

3 筆跡に注意する

自筆証書遺言は、後で争いになりやすい傾向があります。

遺言というのは、通常、各相続人において全く偏りなく作ることはできません。

程度の問題はありますが、誰かしらが不利になります。

その際、調停や訴訟が提起されることがあります。

そして、訴訟等においては、筆跡が被相続人のものと異なるという主張がされる(つまり偽造されたという主張)ことが多くあります。

そのため、できる限り、遺言と同じような緊張感で記載された文書(履歴書や、目上に人に宛てた手紙など)のコピーを用意したり、遺言を書いている場面を録画するという対策が必要になります。

4 遺言能力も証明できるようにする

遺言は、遺言者がお年を召してから書かれることが多いです。

そのため、相続開始後に、遺言者において、遺言作成日時に遺言を書くことができる能力があったか否かの争いになることがあります。

これを防止するため、遺言を作成する日の直前等に、脳や身体機能に異常がない旨の医師の診断書を作成しておくといった対策が必要です。

遺言を作るメリット

  • 文責:所長 弁護士 鳥光翼
  • 最終更新日:2021年4月30日

1 相続争いの予防

遺言は、遺言者の保有している財産について、遺言者が亡くなった際、誰にどれだけのものを相続・遺贈するかを決めておく書面です。

遺言者が亡くなった場合、原則として、遺言書に書かれている通りに財産が分配されますので、相続人において、だれがどの財産をどれだけ取得するかという争いが生じません。

もっとも、極端に偏りがある内容(特定の相続人にすべての財産を取得させるなど)であったり、財産の書き方が抽象的であったり、認知症が疑われる時期に書いたりすると、逆に遺留分侵害額請求訴訟や、遺言無効確認訴訟によって争いの火種になることもありますので注意が必要です。

2 財産の整理、生前対策の端緒

遺言の作成を検討する際、まず初めに行うことは、遺言者の財産の整理です。

預貯金、不動産、有価証券、その他価値のある動産等、相続の対象になる財産の一覧と、根拠となる資料(預金通帳、不動産登記事項証明書、有価証券レポート等)を集めます。

また、相続財産ではありませんが、死亡保険金等を受け取る相続人がいる場合、その情報も把握しておくと便利です。

一通り財産の状況が把握できましたら、大体の評価額を計算します。

これは、複数の人に相続財産を割り付ける場合、遺留分の侵害等を防ぐために行います。

なお、遺言にはすべての財産を記載しなければならないわけではありません。

遺言に記載しなかった財産については、遺産分割協議の対象となるため、原則として法定相続割合に基づいて分割されます。

また、遺言者が所有している財産を整理すると、生前対策を行うことができる場合もあります。

例えば、遺言者が自宅土地建物を所有している場合は、同居している配偶者や子に相続させる旨を記載することで、将来相続が発生した際に相続税を低減することができる場合があります。

他にも、多額の現金・預貯金が存在する場合、生前から贈与税がかからない範囲内で子などに贈与しておくことで、相続税を低減できることもあります。

これから遺言を作成することをお考えの方へ

  • 文責:所長 弁護士 鳥光翼
  • 最終更新日:2021年4月22日

1 遺言の種類

遺言にはいくつかの種類があります。

実務上、多く用いられるものは、自筆証書遺言と公正証書遺言です。

どちらも遺言としての効力に差はないので、それぞれのメリットとデメリットを考慮しながら選択することになります。

2 自筆証書遺言のメリットとデメリット

⑴ メリット

自筆証書遺言は、遺言者がすべて自筆で書く形式の遺言書です(財産目録除く)。

極論すれば、紙とペンさえあれば、遺言者だけで作ることができるため、非常にコストを下げることができます。

自分だけで作ることができますので、関係者と連絡を取り合ったりする必要もありません。

一度作った後で考えが変わったり、財産の状況が変化したとしても、すぐに作り直すことができます。

⑵ デメリット

遺言は法律により形式が厳格に定められています。

法律の専門家でない方が独学で書くと、形式不備が生じてしまい、遺言としての効力がなくなってしまうことがあります。

保管場所にも注意が必要です。

紛失や滅失をしてしまう可能性があるため、安全な場所に保管する必要があります。

相続に関する事案を扱っていると、自筆証書遺言が発見された場合、相続人の一部が遺言無効確認訴訟を提起することが多く見受けられます。

自筆証書遺言は、作成された時の遺言者の認知状態が不明であったり、そもそも本当に遺言者が自身の手で書いたか否かが客観的に証明できないことが多いためです。

そのため、遺言の内容に偏りがあり、不利な条件となってしまっている相続人が、とりあえず無効確認訴訟を提起する、ということがあります。

3 公正証書遺言のメリットとデメリット

⑴ メリット

公正証書遺言は、公証人という法律の専門家によって作成されます。

そのため、基本的に形式の不備が生じることがなく、形式の問題で遺言が無効になることがありません。

また、遺言者は下書きを作成し、これを公証役場が清書してくれますので、自筆で作成する必要がありません。

身体的な事情により、文字を書くことが困難な方でも作成できます。

公正証書遺言を作成する際は、公証人が遺言者の面前で内容を確認します。

この時に、認知状況等に問題があると判断されれば、原則として遺言は作成されません。

逆に言えば、公正証書遺言が作成されているということは、認知状態等(遺言能力)に問題がないと公証人が判断していることになります。

そのため、後日偽造や遺言能力について、争われる可能性を大きく減らすことができます。

⑵ デメリット

公正証書遺言は、自筆証書遺言と異なり、公証役場で公証人に依頼する必要がありますので、数万円~数十万円程度の手数料がかかります。

また、公証役場のコーディネートや、下書きについて、専門家に依頼した場合も、手数料が生じます。

遺言書作成を弁護士に相談すべき理由

  • 文責:所長 弁護士 鳥光翼
  • 最終更新日:2020年8月4日

1 弁護士だからこそできること

遺言作成に関与する専門家は,弁護士以外に,司法書士,行政書士等がいます。

これらの専門家の中で,あえて遺言作成を弁護士に相談すべきである理由は,弁護士だからこそできることがあるからに他なりません。

弁護士は,法律の専門家として,あらゆる紛争案件に対応しています。

このため,遺言作成に当たっても,過去の紛争事例を参照し,将来,紛争が生じないようにするためにはどのような遺言を作成すべきかについて,アドバイスをすることができます。

このように,将来の紛争を避けるためのアドバイスを得た上で遺言を作成することができるのが,遺言作成を弁護士に相談すべき理由になります。

2 将来の紛争を避けるためのアドバイスの例

遺言についての紛争は,多くの場合,遺言無効確認か遺留分減殺請求のいずれかになります。

したがって,遺言を作成するに当たっては,どのようにすれば遺言無効確認,遺留分減殺請求等の紛争を避けることができるのかを検討するのが望ましいです。

ここでは,遺言無効確認の紛争を避けるためには,どのような対策を行えば良いかについてのアドバイスの例を紹介したいと思います。

遺言無効確認の主張は,①遺言の内容が不明確であり,合理的に解釈することができないと考えられる場合,②遺言を作成した時点で,遺言者が判断能力を失っていた可能性がある場合,③遺言の筆跡が本当に遺言者のものであるかどうかが分からない場合になされます。

遺言の内容が不明確であるとの主張がなされることを避けるためには,一義的に明確な遺言を作成する必要があります。

また,遺言を作成した時点で判断能力を失っていたとの主張がなされることを避けるためには,医師の診断書を取り付ける,公正証書により遺言を作成する等の対策が考えられます。

遺言の筆跡が本当に遺言者のものかどうか分からないとの主張がなされることを避けるためには,遺言書に実印を押印し,印鑑証明書を添付する,遺言作成時の録画等を残す,公正証書により遺言を作成する等の対策が考えられます。

このように,遺言作成時に必要な対策を行っておくことにより,将来,遺言についての紛争が発生することを避けることができます。

3 遺言についてのご相談

弁護士法人心 柏法律事務所の遺言の案件を承っております。

当法人は,将来,遺言についての紛争が発生することを避けるためにはどのような対策が考えられるかについても,助言をさせていただいています。

遺言の件でお困りのことがあれば,当法人にご相談ください。

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柏で自筆証書遺言の作成をお考えの方へ

自筆証書遺言は,ご自分でご用意することができるという点で,多くの方にとってとても身近な遺言書の形式であると言えます。

自筆証書遺言は,自分一人で作成できる手軽さがある反面,法律上決められた要件を備えないと,遺言の効力が認められない危険が大きいものです。

また,一度有効な遺言を作成しても,後から加除訂正を行いたいと考え,適切な方法で訂正できていなかったような場合には,それにより有効だった遺言が無効になってしまうことがあります。

自筆証書遺言は,公証人役場で作成しなくてもよいという手軽さの反面,厳格にその要件が規定されているのです。

効力が法的に認められていない遺言を作成することにより,遺族間でトラブルが発生してしまうこともありえますので,遺言を作成するにあたっては注意が必要です。

自筆証書遺言を作成される際には,後で無効なものであると判断されないために,弁護士の関与のもとで作成することをお勧めします。

弁護士法人心では,柏にお住まいの皆様の遺言の作成や診断を承っております。

柏にお住まいの方も,遺言に関してお困りの際は,弁護士法人心にご相談ください。

適切な遺言書を残しましょう

遺言書というのは,適切に用意することができれば残された方々にとって相続をスムーズにしてくれるものになるかもしれませんが,書き方を誤ってしまうと思わぬ争いの種になってしまうおそれもあります。

せっかく遺言を残すのですから,きちんと効果があり,自分の思ったとおりの結果になるようなものを残しましょう。

こちらのサイトでは,柏市やその周辺にお住まいの方々に遺言のことを知っていただけるよう,弁護士法人心が遺言に関する情報を掲載しています。

遺言書作成のルールというのは法律で決められているため,そこから逸れないようにする必要があります。

また,「書いてあるとおりに相続できるかどうか」「書いてあるとおりに相続をした結果どうなるか」ということも想定しながら書かないと,思わぬ事態になってしまうこともありえます。

「もしかしたら効果がないかもしれない」というような遺言書を残すのは,やはり不安ですよね。

安心して残すことのできる遺言書を作るためにも,相続を得意としている弁護士にご相談いただくのがよいかと思います。

弁護士法人心では,相続案件を得意とする弁護士が遺言に関するご相談を承っています。

加えて税理士等との協力体制も整えているため,相続した後のことまでしっかりと配慮した遺言書の作成をお手伝いすることができます。

残された方々にきちんとご自分の意思を伝えるためにも,当法人に遺言書の作成をご相談ください。

一人でも多くの方にお気軽に弁護士法人心にご相談いただけるよう,遺言に関するご相談は,原則相談料無料で承っております。

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